カテゴリー: 検査・セルフケア・用具の工夫

足の状態や動き方を確認する検査、日常でできるセルフケア、シューズや靴下など用具の工夫についてまとめています。

  • 「オーバーユース」って何?──“いつも通り”でも痛みが出る理由

    いつもと同じコースを、
    同じ距離、同じ速度で走ったのに、
    
    急に足や膝が痛くなった。
    
    そんな経験はないでしょうか。
    
    ランニングの負担は、
    走った距離だけでは決まりません。
    
    仕事や日常生活の疲労、
    前日の練習、
    睡眠や栄養の状態によって、
    
    その日に身体が受け止められる負荷は変わります。
    
    このページでは、
    
    オーバーワーク・オーバーユースを
    その日の身体から判断する方法と、
    
    片足立ちやジャンプを使った
    簡単な確認方法を紹介します。

    オーバーワークは、身体の回復が練習に追いつかない状態です

    ランニングにおけるオーバーワークとは、
    
    身体の回復が追いつかない状態で、
    運動を続けていることです。
    
    疲労が蓄積すると、
    
    体調やパフォーマンスが低下し、
    怪我につながる負担も大きくなります。
    
    一度だけ強い運動をしたかどうかではなく、
    
    運動と回復のバランスが
    崩れている状態を確認します。
    
    このページでは、
    
    同じ動作や部位へ負担が繰り返される
    オーバーユースも含めて考えます。

    オーバーワークの基準は、その日の片足立ちとジャンプで確認します

    Q.オーバーワークの基準を教えてください。
    
    A.まず、次の動作を7秒間キープします。
    
    ・片足立ち
    
    ・片足でのつま先立ち
     踵を1cmほど浮かせます
    
    ・片足スクワット
    身体が大きく傾く。
    
    途中で足を着く。
    
    つま先立ちの高さを保てない。
    
    スクワットでバランスを崩す。
    
    このような変化が現れたときは、
    
    その日の身体が、
    負荷を支えにくくなっていると考えます。

    片足ジャンプを5回行います


    次に、
    
    その場で片足ジャンプを
    軽く5回行います。
    
    ・同じ場所へ着地できるか
    
    ・着地する位置が左右へずれないか
    
    ・最後にピタッと止まれるか
    
    を確認します。

    片足ジャンプで階段を一段上ります


    片足ジャンプで、
    
    階段を一段上れるかも確認します。
    
    階段を上れない。
    
    着地で大きくバランスを崩す。
    
    最後に身体を止められない。
    
    このような状態であれば、
    
    その日の練習は中止し、
    回復メニューへ切り替えることを勧めています。
    オーバーワークは、
    
    たくさん練習した人だけに
    起こるものではありません。
    
    その日に身体が受け止められる負荷を
    超えているかどうかで判断します。

    同じ練習でも、その日の身体によって負荷は変わります

    オーバーワークは、
    
    月間走行距離だけで
    判断できるものではありません。
    
    大切なのは、
    
    「その日のあなたにとって、
    その練習がどのくらいの負荷になるか」
    
    という視点です。
    朝と夕方を比較すると、
    
    足のアーチは
    3〜5mm下がると言われています。
    
    膝の軟骨も、
    
    最大0.5mmほど薄くなることが
    知られています。
    
    自重による足部アーチの変化や、
    
    背骨にある椎間板の厚みの変化などによって、
    身体全体の高さも変わります。
    朝から夕方までの仕事や日常生活によって身体へ疲労が蓄積し、同じランニングでも負担が変わることを示した画像
    仕事や日常生活を終えた身体は、
    
    朝と同じ状態ではありません。
    
    いつもと同じコースを、
    
    同じ距離、
    同じ速度で走ったとしても、
    
    今日の身体の許容量を超えれば、
    負担は痛みとして現れます。

    レース翌日の軽い練習も、オーバーユースになることがあります

    例えば、
    
    普段10kmを走る人が、
    レースで20kmを走ったとします。
    
    その翌日に、
    
    「軽く5kmだけ走ろう」
    
    と思うかもしれません。
    
    距離だけを見れば、
    普段の半分です。
    
    しかし、
    
    前日の疲労が残っている身体にとっては、
    大きな負担になることがあります。
    オーバーユースは、
    
    何km走ったかだけではなく、
    
    運動と回復のバランスによって決まります。

    練習を続ける前に、身体を回復できる状態へ戻します

    片足立ちやジャンプが安定しない日は、
    
    練習量を減らすだけでなく、
    回復へ切り替えます。
    
    ・レース後は2〜3日、負荷の高い練習を避ける
    
    ・仕事のあとに走るときは、一度横になる
    
    ・片足立ちや足首の動きを確認してから走る
    
    ・練習の間にレストを入れる
    
    ・睡眠と栄養を確保する
    
    身体を休ませることは、
    
    練習を止めることではありません。
    
    次の練習を受け止められる状態へ
    戻すための時間です。

    まとめ|距離ではなく、その日の回復状態で判断します

    ランニングのオーバーワークとは、
    
    身体の回復が、
    練習に追いついていない状態です。
    
    同じ距離、
    同じコース、
    同じ速度であっても、
    
    その日の疲労によって、
    身体が受ける負担は変わります。
    
    練習を始める前に、
    
    ・片足立ち
    
    ・片足でのつま先立ち
    
    ・片足スクワット
    
    ・その場での片足ジャンプ5回
    
    ・片足ジャンプで階段を一段上る
    
    という動作を確認します。
    
    身体が大きく傾く。
    
    着地位置がずれる。
    
    最後に止まれない。
    
    階段を一段上れない。
    
    このような変化が現れた日は、
    
    練習を続ける日ではなく、
    回復へ切り替える日です。
    
    オーバーワークの基準は、
    
    一般的な月間走行距離ではなく、
    その日の自分の身体にあります。