30年以上、足の痛みと向き合ってきました
私は30年以上、
治療院・接骨院の現場で、人の足と向き合ってきました。
痛みを取る。
筋肉を整える。
関節の動きを戻す。
それでも、
立ち方や歩き方が変わらなければ、
同じ場所に負担が戻ってくることがあります。
その繰り返しを、ずっと見てきました。
素足では安定するのに、靴下を履くと足が変わる
あるとき、
靴下を履くだけで、
足の形や立ち方が変わる場面に気づきました。
これは、プロサッカー選手の片足立ちです。
筋力もある。
若さもある。
健康な足です。
それでも、
靴下を履くと、
足首の倒れ方やアーチの形に違いが現れました。
足元を包む条件が変わるだけで、
体の土台となる足の形が変わる。
これは、見過ごせない違いでした。
走ってみると、膝の動きまで変わりました
片足立ちだけではありません。
素足でシューズを履いたときには見られない動きが、
靴下を履いて走ると現れる。
そんなランナーもいました。
その動きを見ながら、
「炎症だから」
「筋肉が硬いから」
「筋力が足りないから」
それだけで片づける気にはなれませんでした。
治療のあとも、人は毎日、靴下を履いて歩きます
治療院で身体を整えても、
その人は毎日、
靴下を履き、靴を履き、歩いて生活します。
もし、
その日常の道具が
足の形や動きに影響しているのなら、
そこまで含めて考えなければ、
足を守ることにはならない。
そう考えるようになりました。
だから、自分たちで作ることにしました
医療では手が届きにくい、
毎日の足元の条件。
そこに問題があるのなら、
自分たちで、足の動きを邪魔しにくいものを作る。
そう決めました。
自分の仕事に嘘をつきたくなかったからです。
実際に走る人たち。
使ってくれる人たち。
作ってくれる工場。
多くの方の力を借りながら、
少しずつ形にしていきました。
始まりは、「20年後も走りたい」でした
最初は、
20年後も、自分たちの足で走りたい。
ただ、それだけでした。
でも、
走るために必要な足の仕組みは、
歩くことにも、立つことにもつながっています。
だから今は、
「もう少し走りたい」人から、
「もう少し自分の足で歩きたい」人まで。
競技用から、人の移動を支える技術へ。
この取り組みを続けています。
そこから、小指と「布」の研究が始まりました
どうすれば、
足の自然な動きを邪魔しにくくできるのか。
観察を続ける中で、
小指の動きに注目するようになりました。
さらに、
足を包む「布」そのものを、
足の動きをつくる道具として考えるようになりました。
ここから先は、
「なぜ小指なのか」
「なぜ、この形になったのか」
その話へ続きます。
足部全体の構造と考え方については、
まぼろし工房の足部工学理論で詳しく解説しています。
執筆・検証者:近藤祐司
足の痛み、シューズ、靴下、歩き方や走り方の問題について、
構造と動作分析の視点から情報を発信しています。
「痛い場所」だけを見るのではなく、
なぜそこに負担が集まるのか。
その仕組みを、実例や観察をもとに解説しています。
1995年に静岡県富士宮市で若葉治療院を開業。
一般治療に加え、スズキ浜松陸上部、競輪選手、三菱電機スケート部など、プロスポーツ現場でのサポート実績を積む。
医療と運動の現場から、日用品の機能性を再定義する活動を開始。
※本記事は、足元の構造や動作の変化を観察・解説するものです。
特定の疾患の診断・治療・予防を目的としたものではありません。
強い痛みや歩行困難がある場合は、医療機関へご相談ください。