プロネーションは、歩いたり走ったりするときに、足が地面へなじむための動きです。
着地では足を柔らかくして衝撃を受け止め、蹴り出しでは足を固くして、身体を前へ運びます。
大切なのは、足が柔らかくなることと、固くなることが、動作に合わせて切り替わることです。
プロネーションは、着地で足が地面になじむ動きです
歩行やランニングで足が地面に着くと、足部アーチは少し低くなり、足首は内側へ動きます。
この動きによって、足は地面の傾きや凹凸へ合わせて形を変え、着地の衝撃を受け止めます。
この足部全体の動きを、プロネーション(回内)と呼びます。
蹴り出しでは、足が固いレバーへ切り替わります
身体が足の上を通過し、地面を蹴り出す場面では、足部アーチが引き上がり、足全体がひとまとまりになります。
柔らかかった足が固いレバーへ切り替わることで、地面を押す力が身体を前へ進める力になります。
この切り替えは、歩行やランニングの推進力を支える大切な仕組みです。
👉️足部の推進メカニズム|ミッドターサル・ロッキング
柔らかい状態が長く続くと、オーバープロネーションになります
着地で内側へ動いた足首は、身体が前へ進むにつれて、蹴り出しに適した位置へ戻っていきます。
足首の内側への移動が大きく、蹴り出しの場面まで足部アーチが低い状態を、オーバープロネーション(過回内)と呼びます。
この状態では、足が柔らかいまま地面を押すため、力の伝わる方向が分散しやすくなります。
身体が外へ傾くと、足首は内側へ動きます
片足で身体を支えると、身体は足元の状態に合わせてバランスを取ります。
身体が外側へ大きく傾くと、その傾きを受け止めるために、足首は内側へ動きます。
つまり、オーバープロネーションを確認するときは、足首の角度と一緒に、身体がどちらへ傾いているかを見ます。
👉️片足立ちで、身体の傾きと足元を確認する方法
片足立ちで、身体の傾きと足首の位置を確認します
オーバープロネーションの状態は、片足立ちで確認できます。
片足で立ったときに、
・身体が外側へ大きく傾く
・足部アーチが急に低くなる
・足首が内側へ大きく移動する
・つま先が外側へ向く
このような変化が同時に起きているかを見ます。
素足、普段の靴下、シューズを履いた状態で比較すると、足元の環境による違いも確認できます。
👉️普通の靴下で、なぜ足のアーチは低下したのか
ラクちんソックスは、足元で身体を支える範囲を整えます
まぼろし工房では、足首の内側への動きだけでなく、その前に起きる身体の傾きに注目しました。
足の小指側まで地面を捉えられると、身体を支える範囲が広がり、外側への傾きを小さくしやすくなります。
身体の傾きが整えば、足首が内側へ移動する量も小さくなる。
この考えをもとに開発したのが、ラクちんソックスです。
👉️ラクちんソックスは、他の靴下と何が違うのか
まとめ|足は、柔らかさと固さを切り替えて動きます
プロネーションは、着地の衝撃を受け止め、足を地面へなじませるための動きです。
着地で柔らかくなった足は、蹴り出しに向かって固いレバーへ切り替わります。
オーバープロネーションでは、身体の外側への傾きと足首の内側への移動が大きくなり、足の柔らかい状態が長く続きます。
足首だけを見るよりも、片足で立ったときの身体の傾き、足部アーチ、つま先の向きを一緒に確認すると、足元で起きている動きが分かりやすくなります。
👉️まぼろし工房の足部工学理論
執筆・検証者:近藤祐司
足の痛み、シューズ、靴下、歩き方や走り方の問題について、
構造と動作分析の視点から情報を発信しています。
「痛い場所」だけを見るのではなく、
なぜそこに負担が集まるのか。
その仕組みを、実例や観察をもとに解説しています。
1995年に静岡県富士宮市で若葉治療院を開業。
一般治療に加え、スズキ浜松陸上部、競輪選手、三菱電機スケート部など、プロスポーツ現場でのサポート実績を積む。
医療と運動の現場から、日用品の機能性を再定義する活動を開始。
※本記事は、足元の構造や動作の変化を観察・解説するものです。
特定の疾患の診断・治療・予防を目的としたものではありません。
強い痛みや歩行困難がある場合は、医療機関へご相談ください。