ランニングで後脛骨筋に痛みが出るときは、痛む場所と一緒に、スネの傾き、足首から下の回転、シューズや靴下の影響を確認します。 シューズの外側が路面に触れたあと、足が内側へ倒れ込むと、足首にねじれが生まれます。 この動きが繰り返されることで、後脛骨筋へ引き伸ばされる負担が積み重なります。

スネが外へ傾くと、後脛骨筋が引き伸ばされます
後脛骨筋は、足の裏の内側からスネへ向かって、斜めに走る筋肉です。 足首と足部アーチを支えながら、立つ、歩く、走る動作に関わっています。

ランニング中にスネが外へ傾くと、足の内側を通る後脛骨筋は、引き伸ばされた位置になります。 この動作が繰り返されることで、筋肉や腱へ同じ方向の負担が積み重なります。


足首から下が内側へ回る動きを、ローリング運動と呼びます
後脛骨筋へ負担がかかる動作では、足首から下が内側へ回転するように倒れ込みます。 このページでは、この動きを「ローリング運動」と呼びます。

ローリング運動が起きると、足部アーチが低下し、踵と足首の位置も変わります。 このとき後脛骨筋は引き伸ばされた位置となり、緊張しながら身体を支えます。

靴下やシューズの違いで、踵と足首の位置は変わります
ランニングで後脛骨筋の痛みが続くときは、身体と一緒に、普段使用している道具も確認します。 最初に見るのは、次の三つです。 ・シューズのヒールカップが崩れていないか ・シューズを履いたとき、つま先の方向が変わっていないか ・普段の靴下を履いたとき、片足立ちの姿勢が変わっていないか
次の画像は、靴下の違いによる踵と足首の形を比較したものです。

※研究時の比較です。変化の現れ方には個人差があります。
この比較では、靴下を履いて立った段階から、足首から下の位置に違いが現れました。 走り始める前から足首が内側へ移動していると、その位置を起点に着地と蹴り出しを繰り返すことになります。


👉️普通の靴下で、なぜ足のアーチは低下したのか
片足立ちと片足スクワットで、身体から足首への連鎖を確認します
靴下の影響は、素足と普段使用している靴下で片足立ちを行うと確認しやすくなります。 次に、片足スクワットで静止し、身体、膝、足首の位置を比較します。

左は素足、右は市販の靴下を履いた状態です。 比較では、靴下を履いた側で身体と膝の軸が外側へ移動し、その下にある足首にもローリング運動が現れました。


片足立ちやスクワットでは、痛む場所だけでなく、その上にある身体の軸と、その下にある足首の位置を一緒に確認します。 靴下を変えたときに身体と足首の位置が変われば、ランニング中の動作も変化している可能性があります。

👉️片足立ちで、足元の変化を確認する方法
インソールやサポーターは、着用後の身体の傾きまで確認します
足首の内側への倒れ込みを整えるために、内側アーチを支えるインソールや、プロネーション対策シューズが使われることがあります。 足首を支える位置が変わると、身体全体のバランスにも変化が現れます。 インソールやサポーターを使用するときは、着用した状態で片足立ち、スクワット、ジャンプ、着地を行い、身体の傾きまで確認します。

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片足ジャンプでは、着地時の身体の傾きに違いが現れました
次の画像は、普段使用していた靴下とラクちんソックスで、片足ジャンプを行ったときの比較です。 着地の瞬間に、身体の傾きと足元の安定性へどのような違いが現れるかを確認しました。

線グラフの緑色が、ラクちんソックス着用時のデータです。 この比較では、緑色のラインの振れ幅が小さく、着地時の身体の傾きも小さくなっていました。


まとめ|痛む場所から、動きを作る環境まで確認します
ランニングで起きる後脛骨筋の痛みには、スネの外への傾きと、足首から下が内側へ回るローリング運動が関係します。 その動きは、身体の状態に加えて、シューズ、インソール、靴下によっても変化します。 まずは、素足、普段の靴下、実際に使用するシューズの順に片足で立ち、身体、膝、足首の位置を比較します。 片足スクワットやジャンプ、着地まで確認すると、ランニング中に繰り返している動きを見つけやすくなります。
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