「土踏まずが下がっている」状態には、動作として異なる二つの意味があります。
ひとつは、身体を支えるために一時的に下がる「アーチの低下」。
もうひとつは、下がった足が元の状態へ戻りにくくなった「アーチの崩れ」です。
このページでは、その違いを整理します。
足のアーチは、動作に合わせて形を変える
足のアーチは、荷重に応じて下がり、条件が変われば元へ戻ります。
歩く、走る、しゃがむとき、足が形を変えるのは、身体を支えるための本来の働きです。
そのため、アーチが下がっているという事実だけでは、異常かどうかを判断できません。
アーチの低下とは|荷重に応じて下がる動き
アーチの低下とは、荷重に合わせて舟状骨が床へ近づき、足の内側にある縦アーチが一時的に低くなることです。
その後、つま先立ちや蹴り出しに合わせて足の配置が戻るなら、足が本来持つ「下がる・戻る」という働きの一部です。
👉️舟状骨|足のアーチの連動メカニズム
アーチの崩れとは|元へ戻りにくくなった状態
まぼろし工房では、荷重によって下がった足の構造が、条件が変わったあとも元の状態へ戻りにくくなった状態を「アーチの崩れ」と呼んでいます。
身体の傾き、足指の配置、靴下やシューズの干渉など、複数の条件が関係することがあります。
戻りにくい状態が続くと、同じ場所へ負担が集まり、足裏や膝などへ伝わることがあります。
違いは、アーチが下がったあとに戻れるか
アーチの低下は、必要に応じて下がり、その後に戻れる状態です。
アーチの崩れは、下がった足が元の状態へ戻りにくくなった状態です。
針金を何度も曲げ伸ばしすると元の形へ戻りにくくなるように、足のアーチが元へ戻りにくくなった状態を、私たちは「アーチの崩れ」と呼んでいます。
まとめ
アーチが下がること自体は、足に備わった本来の働きです。
大切なのは、何によって下がり、その条件が変わったあとに戻れるかという点です。
下がることが問題なのではなく、戻りにくくなった状態が「アーチの崩れ」です。
アーチの低下と、アーチの崩れの違い
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本製品は、足元の動作環境を最適化し、歩行や走行時の負担を軽減するための課題解決の道具(Footwear System)として開発されています。理論の詳細は、まぼろし工房の足部工学理論をご覧ください。
※本研究は医療的診断を目的とせず、足部構造の力学的挙動を記述しています。
執筆・検証者:近藤祐司
足の痛み、シューズ、靴下、歩き方や走り方の問題について、
構造と動作分析の視点から情報を発信しています。
「痛い場所」だけを見るのではなく、
なぜそこに負担が集まるのか。
その仕組みを、実例や観察をもとに解説しています。
1995年に静岡県富士宮市で若葉治療院を開業。
一般治療に加え、スズキ浜松陸上部、競輪選手、三菱電機スケート部など、プロスポーツ現場でのサポート実績を積む。
医療と運動の現場から、日用品の機能性を再定義する活動を開始。
※本記事は、足元の構造や動作の変化を観察・解説するものです。
特定の疾患の診断・治療・予防を目的としたものではありません。
強い痛みや歩行困難がある場合は、医療機関へご相談ください。