スポーツをしている最中や運動後に、足の外側から甲にかけて痛みがある。 少し休むと軽くなるものの、走ると同じ場所がまた痛くなる。 病院でレントゲン検査を受けても、初期には明らかな異常が見つからないことがあります。 このようなときに確認したい疾患の一つが、ジョーンズ骨折を含む中足骨の疲労骨折です。
ジョーンズ骨折は、第5中足骨の基部付近に起こる骨折です
ジョーンズ骨折とは、足の外側にある第5中足骨の基部付近に起こる骨折です。 小指の付け根から踵側へたどった、足の外側に痛みが現れます。 この場所は血液が届きにくく、ほかの中足骨骨折よりも治癒に時間がかかることがあります。 スポーツによる繰り返しの負荷で発生する場合もあれば、一度の踏み込みや方向転換で発生する場合もあります。

ジョーンズ骨折と行軍骨折は、どちらも中足骨に起こります
中足骨に起こる疲労骨折には、ジョーンズ骨折や行軍骨折などがあります。 ジョーンズ骨折は、主に第5中足骨の基部付近に起こります。 行軍骨折は、長距離の歩行やランニングによって中足骨へ繰り返し負荷が加わり、微細な損傷が蓄積して起こる疲労骨折です。 痛む場所や骨折線の位置によって、診断や治療方法は異なります。

疲労骨折は、骨への小さな損傷が回復する前に蓄積して起こります
疲労骨折は、一度の大きな衝撃によって骨が折れる通常の骨折とは、発生の仕方が異なります。 ランニングやジャンプなどを繰り返すと、骨には小さな損傷が生じます。 通常は休養によって修復されますが、回復する前に次の負荷が加わり続けると、微細な損傷が少しずつ蓄積します。 骨の修復が追いつかなくなると、軽い踏み込みや片脚で踏ん張る動作でも骨折することがあります。 痛みを前兆として感じる選手もいれば、明確な症状を感じないまま骨折が進行し、完全骨折を起こして初めて分かる場合もあります。

疲労骨折では、骨へ負担が集中している理由を確認します
疲労骨折は、単純に練習量が多いことだけで起こるとは限りません。 同じ距離を走っていても、身体の使い方や足の形によって、負担が集中する場所は変わります。 確認したいのは、次のような要素です。
足の水平アーチの変化
前足部の横幅が広がり、水平アーチの形が変わると、中足骨にかかる荷重の配分も変化します。 特定の中足骨へ繰り返し負担が集中していないかを確認します。
足部と全身のアライメント
足部、膝、股関節の向きが変わると、足が地面を押す方向も変化します。 ミクリッツ線や片足立ちの状態を確認し、身体の荷重が足の外側へ偏っていないかを見ます。
足首の倒れ込み
着地したときに足首が大きく倒れ込むと、足部の向きと荷重の移動方向が変わります。 足首の倒れ込みだけでジョーンズ骨折が起こるわけではありません。 しかし、足の外側へ繰り返しねじれや負担が加わっていないかを確認する材料になります。
これらの要素に、練習量、回復時間、路面、シューズなどが重なると、骨に生じた小さな損傷の修復が追いつかなくなることがあります。
ランニングでは、第5中足骨へねじれが加わっていないかを確認します
ランニング中につま先を正面へ向けているように見えても、着地後に足首が倒れ込むと、足先が外側へ向くことがあります。 その状態で前進を繰り返すと、身体が進む方向と足部が向く方向に差が生まれます。 このページでは、その差によって中足骨へ繰り返しねじれが加わっていないかを確認します。 下の画像では、一般的な靴下とラクちんソックスを履いたときの足部の動きを比較しています。

フォーム・シューズ・シューレースも、足へかかる負担を変えます
ランニングフォーム
フライの高さや、ディスエンゲージメントの時点で足に荷重が残っているなど、ランニングフォームの違いによって足へかかる時間と方向が変わります。 特定の足へ荷重が長く残っていないかを確認します。

シューズのサイズと用途
サイズや用途が足に合っていないシューズでは、足がシューズの中で動いたり、特定の場所へ押しつけられたりします。 シューズの中で足が前後左右へずれていないかを確認します。
シューズへ足を入れる位置
足とシューズの中心線がずれていると、足の外側がインソールから外れ、第5中足骨付近へ負担が集まることがあります。 踵と前足部が、シューズの設計された位置へ収まっているかを確認します。
シューレースの硬さと締め方
シューレースが硬くなっていたり、必要以上に強く締められていたりすると、足がシューズの中で形を変えにくくなります。 シューレースの伸縮性、ねじれ、締める強さを確認します。 原因は一人ひとり異なります。 練習量だけではなく、足の動き、シューズ、シューレースを含めて確認することが大切です。



初期は軽い痛みでも、徐々にスポーツを続けられなくなります
ジョーンズ骨折や中足骨の疲労骨折は、スポーツ中の軽い痛みから始まることがあります。 初期には腫れがほとんどなく、歩くことができる場合もあります。 運動を続けると、足の外側や甲の痛みが徐々に強くなり、走ることや片脚で踏ん張ることが難しくなります。
初期のレントゲンでは、骨折が見えないことがあります
疲労骨折の初期では、レントゲンを撮影しても明らかな骨折線が写らないことがあります。 レントゲンで異常が見つからなくても、同じ場所の痛みが続く場合は、整形外科で再評価を受けます。 必要に応じて、MRIなどの画像検査で骨の状態を確認します。
完全骨折へ進むと、強い痛みと腫れが現れます
疲労骨折が進行すると、踏み込みや方向転換をしたときに「パキッ」と感じ、完全骨折へ進むことがあります。 その場合は、 ・足を着けないほどの痛み ・足の外側の腫れ ・熱感 ・内出血 などが現れることがあります。
足の外側に同じ痛みが続く場合や、片脚で立つ・踏み込む動作で痛む場合は、運動を中止して整形外科を受診してください。 急な強い痛み、腫れ、内出血、足を着けない状態がある場合は、早めの受診が必要です。
まとめ|痛む骨だけでなく、負担が集中した理由を確認します
ジョーンズ骨折は、足の外側にある第5中足骨の基部付近に起こる骨折です。 繰り返す運動によって小さな損傷が蓄積し、疲労骨折として進行することがあります。 初期は腫れが少なく、レントゲンで骨折が見えない場合もあります。 同じ場所の痛みが続くときは、痛みだけを我慢して運動を続けず、骨の状態を確認します。 同時に、 ・練習量と回復時間 ・足の水平アーチ ・足部と全身のアライメント ・足首の倒れ込み ・ランニングフォーム ・シューズのサイズとセット位置 ・シューレースの硬さと締め方 を確認し、第5中足骨へ負担が集中した理由を考えます。
👉️足とシューズの中心を合わせる方法
👉️シューレースの硬さ・締めすぎを確認する
👉️足の痛みを、足部の構造と動きから考える
