50代女性を対象に、安全靴を使用する条件で、五本指ソックスとラクちんソックスの歩行を比較しました。
左右対称率は79.3%から99.5%になりました
今回の比較で特徴的だったのは、左右の振幅のそろい方です。
身体の平均位置を基準にした左右対称率は、
五本指ソックス 79.3%
ラクちんソックス 99.5%
となりました。
この試行では、ラクちんソックスの方が、
身体の中心を基準にした左右の振幅が、より均等になっています。
また、歩行全体の振れ幅は、
5.978°から5.533°となり、約7.5%小さくなりました。
歩行データを数値で比較すると
五本指ソックスとラクちんソックスを使用したときの、歩行時の体幹軸の傾きを比較しました。
今回は、2つの映像がつながった部分を解析範囲から外し、372フレームにそろえています。
さらに、明らかな飛び値を補正したデータを使用しました。
身体の揺れの大きさに加えて、身体の中心を基準に左右へどのように動いているかを確認しています。
| 指標 | 五本指ソックス A | ラクちんソックス B | 見方 |
|---|
| 中心からの平均ズレ | 0.213° | 0.333° | Bの方が0.120°大きい |
| 平均的な傾き量 | 0.828° | 0.835° | ほぼ同じ |
| ばらつき(標準偏差) | 1.025° | 1.018° | ほぼ同じ |
| 総合ブレ量(RMS) | 1.046° | 1.070° | ほぼ同じ |
| 最大の傾き量 | 3.043° | 3.474° | Bの方が0.431°大きい |
| 中央50%の揺れ幅 | 1.393° | 1.417° | ほぼ同じ |
| 全体の振れ幅 | 5.978° | 5.533° | Bは約7.5%小さい |
| 平均位置補正後の平均絶対揺れ | 0.824° | 0.811° | Bは約1.5%小さい |
| 左右対称率 | 79.3% | 99.5% | Bは左右の振幅がほぼ均等 |
| 外側80%の左右対称率 | 95.2% | 97.9% | Bの方が左右対称に近い |
平均的な傾き量、ばらつき、総合ブレ量、中央50%の揺れ幅は、両者でほぼ同程度でした。
その中で大きく違ったのが、左右の振幅のそろい方です。
左右対称率は、
五本指ソックスの79.3%に対して、
ラクちんソックスでは99.5%でした。
外側80%の左右対称率も、
95.2%から97.9%へ変化しています。
今回のデータでは、
揺れの大きさそのものよりも、左右へ動くバランスに違いが現れました。
※ 左右対称率は、平均位置の違いを取り除いたうえで、右方向と左方向の平均振幅を比較した、この解析内での指標です。
数値が100%に近いほど、左右の振幅が同程度であることを表します。
なぜ、靴下の違いで歩き方まで変わるのか
靴下が変わると、足の指の動き方や、片足で身体を支える条件も変わります。
その違いが、歩行中の身体の傾きや左右の動きにも現れます。
足の小指と、片足で身体を支える仕組みについては、こちらのページにまとめています。
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執筆・検証者:近藤祐司
足の痛み、シューズ、靴下、歩き方や走り方の問題について、
構造と動作分析の視点から情報を発信しています。
「痛い場所」だけを見るのではなく、
なぜそこに負担が集まるのか。
その仕組みを、実例や観察をもとに解説しています。
1995年に静岡県富士宮市で若葉治療院を開業。
一般治療に加え、スズキ浜松陸上部、競輪選手、三菱電機スケート部など、プロスポーツ現場でのサポート実績を積む。
医療と運動の現場から、日用品の機能性を再定義する活動を開始。
※本記事は、足元の構造や動作の変化を観察・解説するものです。
特定の疾患の診断・治療・予防を目的としたものではありません。
強い痛みや歩行困難がある場合は、医療機関へご相談ください。