80代女性を対象に、普段使用している五本指ソックスとラクちんソックスで歩行を比較しました。
足元の条件によって、歩行姿勢や身体の傾きにどのような違いが現れるのかを確認しています。
五本指ソックスとラクちんソックスで、歩行時の姿勢を比較しました
一般的な五本指ソックスとラクちんソックスを、
同じ条件で比較しました。
この比較では、
靴下の違いによって、歩行中の身体の傾きや足の運び方に違いが見られました。
今回の比較では、五本指ソックスでは体軸が右側へ偏っていましたが、ラクちんソックスでは身体の中心(0°)付近を基準に歩くようになりました。
■五本指ソックス
■ラクちんソックス
今回の測定では、
素足時に片側へ偏っていた体軸が、一般的な靴下の着用によって中心に近づきました。
中心からの平均ズレは、
0.404°から0.204°となり、約49.5%小さくなりました。
| 指標 | 素足 A | 一般的な靴下 B | 変化 |
|---|
| 中心からの平均ズレ | 0.404° | 0.204° | 約49.5%減少 |
| 平均的な傾き量 | 0.656° | 0.691° | 約5.3%増加 |
| ばらつき | 0.717° | 0.834° | 約16.3%増加 |
| 総合ブレ量(RMS) | 0.824° | 0.859° | 約4.3%増加 |
| 最大の傾き量 | 2.309° | 2.851° | 約23.5%増加 |
| 中央50%の揺れ幅 | 0.892° | 1.128° | 約26.5%増加 |
| 全体の振れ幅 | 3.863° | 5.578° | 約44.4%増加 |
揺れ幅だけでは、歩行の安定性は判断できません
この測定では、
中心からの平均ズレは小さくなった一方で、
ばらつきや全体の振れ幅は大きくなりました。
体軸が片側へ大きく偏っている場合、
その方向へは、それ以上揺れにくくなることがあります。
そのため、
揺れ幅の大小だけを見るのではなく、
身体がどこを中心にして歩いているのか、
その中心位置と揺れ幅を分けて確認する必要があります。
足元の条件を変えると、歩き方にも違いが現れました
ふらつきがあると、
脚や体幹の筋力だけに目が向きがちです。
しかし今回の比較では、
靴下という足元の条件を変えただけでも、
立ち方や歩行中の身体の傾きに違いが見られました。
なぜ、靴下の違いで歩き方まで変わるのか
では、
なぜ靴下を変えるだけで、
立ち方や歩行中の身体の傾きに違いが現れるのか。
その理由は、
足の小指と、片足で身体を支える仕組みにあります。
詳しくは、こちらのページにまとめています。
関連する比較データ
執筆・検証者:近藤祐司
足の痛み、シューズ、靴下、歩き方や走り方の問題について、
構造と動作分析の視点から情報を発信しています。
「痛い場所」だけを見るのではなく、
なぜそこに負担が集まるのか。
その仕組みを、実例や観察をもとに解説しています。
1995年に静岡県富士宮市で若葉治療院を開業。
一般治療に加え、スズキ浜松陸上部、競輪選手、三菱電機スケート部など、プロスポーツ現場でのサポート実績を積む。
医療と運動の現場から、日用品の機能性を再定義する活動を開始。
※本記事は、足元の構造や動作の変化を観察・解説するものです。
特定の疾患の診断・治療・予防を目的としたものではありません。
強い痛みや歩行困難がある場合は、医療機関へご相談ください。