静岡市からお越しいただきました。高校生・陸上部:主訴は足の甲の痛みです。
整形外科ではレントゲンに異常なし、MRIも異常はありませんでした。
〈参考記事〉滑液包炎
選手の足はシューズ /足の甲の痛み
陸上選手の足とは、素足のことを言うのではなく、シューズまで含めて足です。
シューズを見れる医療機関が少ないようです。
足の甲の痛みは大きく分けて、骨の痛み、腱やその周りの組織(滑液包)の痛み、筋肉の痛みに分類されます。
「繰り返す衝撃で痛む」とか「使いすぎによる痛み」とか言われることがほとんどですが、私はそれだけではないと思っています。
トゥーシューズを使うクラッシックバレーや、ジャズシューズで飛び跳ねるチアダンスなどでは、外力によって壊される事が多い場所ではありますが、その他の競技では、衝撃によって壊す事は少ないように思います。
足の動き、走り方を細かく観察しましたが、動きにも問題はありませんでした。
足の甲を痛める原因
結論から先に申し上げますと、今回の痛みの原因はシューレース拘縮によるものだと思われます。
シューレースとは靴ひもの事をいいます。
使用していたシューズは、社外の靴ひもに交換してありました。
最後の鳩目(シューズの靴ひもを通す穴)の下で、楕円の紐が足の甲の腱を圧迫していたのが確認できました。
シューレースは大きく分けて三種類あります。
丸紐、楕円紐、平紐です。
丸ひもは主に、デザイン性の関係でフォーマルなシューズに使われます。
スポーツシューズに使われるのは主に楕円の紐と平紐です。
楕円の紐の方がきつく締まります。平紐は伸縮性が高いので、様々なシーンにあわせて変わる足の形に追従しやすい特徴があります。
競技の特性に合わせて、紐の形や太さ、素材なども使い分けると良いでしょう。