ヒールストライク走法／ひーるすとらいくそうほう

かかとを着いて加速する走り方

ランニング雑誌などが、「踵を着くとブレーキになる」「踵を着くと衝撃で足を痛める」と書きまくった時期があり、ランニングのトレーナーの多くが信じてしまい、結果的に日本はフォアフット大国になりました。

フォアフットが広まったのは問題ないのですが、このとき「踵をつくとブレーキになる」「踵着地はNG」といった間違った教えも広まってしまいました。

踵（かかと）から地面に当てていく走り方です。悪い走り方ではありません。

「長い距離を走ると、どうしても踵（かかと）を着いてしまう」、そんな相談を受けることがありますが、世界陸上に出ようなマラソン選手でも、踵から着く選手は多くいます。

人の足の踵の骨は、足を踵から地面に着けることで、テコの原理が発生し、効率よく、楽に体を前に進められるようにできます。

目に虫が入ると、勝手に目を閉じてしまうような運動を反射といいます。

踵の骨が地面につくと、反射がおきて、人が意識では行えない速さでスネの骨は前に倒れます。

ヒールストライク走法は、接地するときに発生する衝撃を、前に進む力に変換する効率の良い走り方です。

・接地後に地面からの反発力を利用して、前への推進力を得られます。

・身体への負担が少ない走法です

・シューズの形状に、トゥ（つま先の向き）が影響されやすい。

地面にシューズの踵が着いた場所を中心にして回転軸が発生するため、シューズのヒールの形によっては、シューズ（足首）が内側に倒れ込むことがあります。

足首が内側に倒れ込むと、膝の痛み、スネの痛み、足底腱膜炎を発生させます。

ヒールロッカーは踵の形状を使って回転しています。

関節運動ではないため、筋力を使って、速さや軌道の制御ができません。

シューズを履いて走る場合、シューズのヒールの形がヒールロッカー機能に大きな影響を与えてしまいます。

自分の意思ではない転がり方になる回転運動が起こることは、ある意味リスクが高い制御と言えます。

ヒールコンタクトで走ると、シューズの形状に走り（つま先の向き）が左右されるリスクはあります。新しいシューズを買った時は、練習の終わりに少し使うなどを繰り返し、慣らしてから使いましょう。