2017年はシンスプリントの痛みを訴えるランナーが多い年でした。
シンスプリントの痛みの原因は、後脛骨筋の張りが原因していると言われていますが、私達は常識を疑い、自分たちで原因を調べる作業を始めました。
陸上部:シンスプリント部の痛み
結論から先に書くと、治療前の走りと、治療後の走りを比べてみます。
それでは、検査を含む、来院から、帰るまでの50分間の治療の流れを解説してみます。
来院時の片足 スクワット。
例えば、片足でスクワットをした時、右に大きく傾きました。
正常なスクワットが行えていません。
正常なスクワットは、太ももの骨と、膝から下の骨が一直線になるのが普通です。
シューズを見ると、左足の外側に異常な摩耗がありました。
どんな走りをしているか?観察を行いました。
治療前の膝のアライメントのまま、時速10km/hで走ると、こう走りました。
膝のアライメントを治すと、走りはこうなりました。(10km/h)
遊脚期の左足を、治療前と後での比較してみます。
・治療前と比べて、膝は真っ直ぐ進行方向に出るようになりましたが、
その分、足首は外を向くようになりました。体幹は、大きく右に傾斜したままでした。
シンスプリントの原因は、過度な運動とか、ヒラメ筋や、後脛骨筋群の過緊張により、骨膜を引き離し、
下腿内側コンパートに疼痛を生じると・・・・そんな事が一般的に言われ、
理学療法の治療としては、下腿 内即コンパート、及び後側コンパートの筋肉のい緊張をほぐす目的で
内スネの辺りの筋肉を緩める治療をしたり、ストレッチするような治療が行われるのが普通ですが。。
根底の理論となる、その痛みの原因を・・・誰が決めたのでしょうか?
僕なら、この動きを治しにかかります。
筋肉の疲労で硬くなって骨膜を引き離すことよりも、
ダイナミック・モーションの中で、外側から着底し、足部は倒れ込み、
後脛骨筋群を引き離しています。
この動きは、走行の際に本来正しく動く 腰椎や、股関節、膝関節などの
運動ルートが正しく行われていない為に起きています。
シンスプリント部の痛みの前に、ランニング時の体幹軸がブレているのは異常です。
本来、人が走る時は、このベルトライン(赤線)は、
ほぼ水平のまま移動するのが普通です。
ベルトラインの角度に異常があれば、脚のラインも正常ではいられません。
前に出した足が、体の中心線を超えると、当然足部はこう動きます。
足部は、倒れ込みました。また、これを下手なインソールや、プロネーション防止シューズで
内側アーチを持ち上げて倒れ込みを防ごうとした場合どうなるか??
腰の水平ラインのバラつきの原因を治しに入ります。
●治療前の腰の回転
左回転に比べて、右の回転角度が減少しています。
ランニングは、左右対称運動です。 回っていない腰の右回転を治すと・・・こうなりました。
止まっている時にできない動きは、動いている時にもできません。
厳しい事を言いますが、腰が正常に動かなければ、正常な走りはできません。
腰の動きを治す前と、後のフォーム(体幹のブレ)を比較してみます
総合的に 来院時の走りと、帰る時の走りを比べてみます。
さて、 重要なのは その後です。
この治療をした後、三週間後に来院されました。
シンスプリント部の痛みは、治療直後に消失し、順調にやりたい量だけ練習ができ、
記録会があるので、その前にコンディショニングで診て欲しい・・・そんな来院でした。
痛みが出ていた時と、痛みが無く走れてる時のフォームを比べてみます。
足関節が倒れ込むこの動きは完全に消失しています。
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