長野県から御来院いただきました。主訴はランニング時の踵の痛みです。
踵(かかと)の痛みが発症し、病院受診したがレントゲンに異常なし、地元の接骨院にも半年通っていたけど、変化がなく、ジョギングでも痛む、そんな悩みで来院。
■時速6km/hで走行してみます。
踵が痛い原因を見つかりました。
治療前と後の踵(かかと)の形の違い。
ずいぶん違うのがお解りいただけるでしょうか?? (どちらも時速6km/hで走行しています。)
治療前の状態を「アーチが落ちている」とか、「プロネーションを起こしている」と言います。
アーチが落ちて、足首の構造が崩れると、周囲の筋肉や組織も引き離されて痛みます。
「痛みの原因はアーチが落ちているから」そんな言葉をよく耳にしますが、アーチの低下は原因ではなく結果です。
なぜ?アーチが落ちるのか?体の状態をみてみましょう。
■ 片足立ち :治療前と後の違いです。
この検査は、トレーナーに行くと現場でよく行う検査です。片足で立って、傾くようなら走っている時も傾きます。
- 片足で立ってグラグラする(静止できない)
- 片足で真っ直ぐに立てない(傾く)
- 片足で背伸びして7秒間キープできない
- 片足でスクワットして体が傾ぐ
上記の兆候があるようでしたら、一度、練習を中止して体を修正する事をすすめます。正常ではない体で、正常なパフォーマンスができるとは思いませんし、いわゆる「変な走り方」になるので、エネルギーの消耗が激しいだけでなく、故障の原因となります。
何処か痛みが出たときに、練習を中止し、その痛みが治ったように見えても、この傾きが治っていない限り、同じ痛みを繰り返しやすいので、アライメント(傾き)を修正する事は競技の上で重要です。
通常、このような傾きは、インソールで治すしかないと言われていますが、私は体で治した方が良いと信じています。
今回は太ももの骨と、膝から下の骨のアライメント(構造バランス)が崩れていましたので、その歪みが床と接触する足首に影響を及ぼし、
痛みが出ていたと思います。ですから、膝のアライメントを整えました。
治療後は、腿の骨と、膝から下の骨が真っ直ぐになっているのが・・・お解り頂けるでしょうか?